プロフェッショナリズムを追求する旅

戦略コンサルタントという理解し難い職を通じて感じるところ等々、徒然に書いて行きます

ブログを移管致します

ブログを移管します。 取り敢えず、下記のサイトでの試験運用を始めました。 http://koguretakashi.com まだ、はてなブログの記事を全てエクスポート→新ブログでインポートしただけですが、今後、時間を見て整形作業をして行きます。(色々と面倒臭いのです…

読書録「読んでない本について堂々と語る方法」

題名に惹かれて買った本。 読んでいない本について堂々と語る方法 (ちくま学芸文庫) 作者:バイヤール,ピエール 発売日: 2016/10/06 メディア: 文庫 パッとタイトルを見た感じは、非常に安直なハウツー本のような印象も受けるが、実際には「読書とは」、もし…

戦略コンサルタントは「高さ」ではなく「深さ」で勝負する

戦略コンサルタントの提言内容について、その「答え」だけを見ると、至って平凡なものである場合が殆どではないかと考えている。 ごく稀に、非常に斬新な発想が生まれたりするが、多くの場合、どこかで見たことが有るような提言に終始すると思う。 この点は…

先輩から学んでいるうちは先輩を超えられない

社会人になって、もしくは新しい職に転じて間も無い時期には、1年程度しか離れていない先輩であっても凄く見えることが有る。まして10年先輩などを見ると、到底追い付けない人に見えるかも知れない。 最初のうちは、「それらの人から学ぶ」という姿勢で良い…

プロフェッショナルの仕事はアウトプットの絶対値で考えるべき

昨日Twitterで書いたことに絡んで。 「ホワイトな環境でワーカホリックに働く人がプロファームには向いてる」確かにその通り!強制されるから働いている時点で、適性に欠けるし、持続性も無い。向いているのは、放っておくと勝手に働いている人だと感じる。 …

育成観点でのBDD案件へのアサインの意義

Twitterで触れた、BDD(Business Due Diligence)案件について。 これは間違い無い。アナリスト教育の場としてBDDは最適。加えて、BDDが最も勉強になるのはアソの後半に差し掛かり、実質的なプロマネとなった時期だと思う。プロマネの入口で能力を高めるのに…

求められている思考の細かさを理解する

先日書いた下記の記事について、コメント欄でご質問を頂いた内容に絡んで。 takashi-kogure.hatenablog.com 記事の中で、ボトムアップ型はマネジャーになる過程で思考の型をトップダウン型に切り替える必要が有るということを書いた。 これだけ見ると、トッ…

セレンディピティを意識することが必要

年齢を重ねるに連れて意識しなければ、と私自身が強く感じているのが「インプットの幅を広げる」ということ。気付くと自然と幅が狭まっているので、たまに意識して広げるということを行う必要が有ると感じている。 アウトプットの質を高めるために、やはり絶…

スタッフとしての着実な歩みでマネジャーまで辿り着くのか

先日、Twitterで書いた下記の件について。 マネジャー昇格までならば、200億年の道のりに見えるが、実はみんなある所でどこでもドアを使っている。途中までシンドイ思いをしてたのに見付けると「なんだ」と思う。問題はそれを見付けられるか否か、そしていか…

「現場の気持ち」に引きずられないことが必要

事業会社から転職して来たコンサルタントの一つの強みは「現場感覚」。 確かに「現場の実態や、そこで働く人の気持ちを理解している」ということはプラスに捉えられることが多く、それをアピールする人も多い。 しかし、コンサルタントとして重要なのは、そ…

スタッフ時代に必要な仕事への臨み方

以前、下記のような記事を書いたが、今回は仕事に対する「姿勢」のような点について。 takashi-kogure.hatenablog.com 多くのファームでアナリストとアソシエイトははっきり分かれているが、敢えて「スタッフ」と一つに括ったのは、本質的にこの2つは同じも…

「まあまあ優秀」までは意識次第で行ける

昨日書いた下記の記事に対する補足。 takashi-kogure.hatenablog.com コンサルファームにおける評価の軸は 資質 能力・スキル 意識(マインド) の3つの要素が有ると思う。 資質は主だったものとしては頭の回転。 能力・スキルはコンサルの仕事を進める上で…

コンサルファームにおける「優秀」という評価の理由

Twitter上で質問を受け、以前から書こうと思っていたことでもあったので、ここでまとめてみたいと思う。 「コンサルファームにおいて『優秀』の定義とは何なのか」 なお、前提として、「コンサルタントとして」ではなく「コンサルファームにおいて」という話…

読書録「敦煌」

久し振りに強烈に読みたくなり、夜に酒を飲みながら井上靖の「敦煌」を読み耽った。 敦煌 (新潮文庫) 作者:靖, 井上 発売日: 1965/06/30 メディア: 文庫 私が最も好きな小説の一つ。約60年前の作品。 シルクロードの入口、敦煌近くの千仏洞の中から大量の経…

「戦略系」と「総合系」での「レバレッジ」の考え方についての違い

当初、質問を受けていた「コンサルファームにおける『優秀』の定義」ということについて書こうとしていた。 しかし、それを考える上で前提の整理が必要であり、それが、昨日から感じていた違和感と繋がったので、こちらをまず先に。 違和感を感じたのは、Twi…

(続)「戦略系」と「総合系」

先日書いた下記の記事について、何となく論調として「『戦略系』が絶対的に良い」というような雰囲気になってしまっているが、これはあくまでも一側面からしか見ていないものなので、補足。 takashi-kogure.hatenablog.com この中で、 総合系に身を置く立場…

「戦略系」と「総合系」

コンサルティングファームを分類する方法として、何か言っているようで何も言っていないような区分である「戦略系」と「総合系」。 最近では戦略系ファームが総合系ファーム寄りに、また、総合系ファームの中でも部門によってはかなり戦略系寄りにシフトして…

コンサルタント向け推奨書籍(3. その他)

GWに向け、以前に読んだ本を少し読み返そうと思って本棚を眺めていたので、ついでに、コンサルタントとして役に立ったと感じた本のまとめ。 3.1. デザイン関連 3.1.1. 伝わるデザインの基本 伝わるデザインの基本 増補改訂版 よい資料を作るためのレイアウト…

古典名著を読む意味

このような状況の中でゴールデンウィークに突入すると、時間的に余裕が生まれる(と言うか持て余す)人も少なくないと思う。 このように、ある程度纏まった時間が有り、かつ、他に魅力的な選択肢を取れないような状況は、古典名著を読むのに最適な時だと思う…

抽象化の粒度を見極め、適切なメタファーを用いる

顧客に対して自分の考えをまとめて提言する際に重要なのは、どの程度の粒度に抽象化して伝えるのか、という見極めだと考えている。 提言内容を考える上では、かなり具体的なイメージまで思考を落とし込むことが必要だが、そのまま顧客に伝えても、相手が理解…

「専門家」となるための要件

先日書いた下記の記事に絡むこと。 takashi-kogure.hatenablog.com 色々と書いたが、若手のうちに転じることを考えると、正直、どの道を進んでも大差無いとは思っている。 3年や5年程度コンサルファームで勤務したとしても、本当の意味での経営や戦略に関す…

PEファンドに転じるステップとしてコンサルは適しているのか

コンサルで学んだ上で、将来的にPEファンドに進みたい、という相談を受けた。 このような人は少なくないと感じる。コンサルの次のステップとしてPEファンドを選ぶ人も居るので、そのようなパスは確かに有る。 しかし、PEファンドに転じるステップとしてコン…

コンサルファームの世代交代に思うこと

ファーム各社が世代交代の時期を迎えていると感じる。 ファームの(日本法人の)トップは一定期間で替わるものではあるが、ここ最近の交代は、今までとはやや性質が異なって来ているように感じる。 勿論、ファーム各社で異なる状況であり一概に言い切れるも…

リモートワークではコミュニケーションに意図的な「無駄」が必要

今年の新卒社員が入社して半月が経つが、果たしてどれだけの新卒社員がしっかりと「社会人」としてのスタートを切れたのだろうか・・・と考えてしまうこの環境。 コンサルファームでもリモートワーク前提になっている所が多いと思うが、これは新卒(に限らず…

戦略コンサルタントの仕事は「考えること」ということを再認識すべき

戦略コンサルタントの仕事は「考えること」にある。 当たり前のこと。しかし、意外とこのことが忘れられているのではないか?と思うことが多い。 まず、「インプットとアウトプット」ということが軸として語られる。案件を進める中で語られることがインプッ…

書籍録「珍夜特急」

COVID-19の影響がいつまで続くのかが全く見えないので、ややもすると将来に対する憂いが頭の中を締めたり、欝な気分になりがち。 そんな状況なので、気分転換に読み返したのがこの本。私が最も好きな本で、読み返すのが何度目なのかも既に分からない位に読ん…

専門分野は先に宣言してから作る

コンサルタントとしてそれなりの期間を過ごしていると、ある程度「得意分野」と言えるようなものが見えて来る。 とは言え、これがそのまま自分の「専門分野」として武器になるかと言えば、そうではない場合も多い。 特に「戦略コンサルタント」は、かなり意…

長考タイプは向かない

コンサルタントの向き不向きを考えると、「長考タイプ」は向かないと思う。 そのため、自分が「長考タイプ」だと感じるのであれば、早い段階でこの癖は直した方が良いと思う。 長考タイプとなる理由の一つとして、そもそも「考える」ということをしっかりと…

コンサルタントの競争における前提要素と差別化要素

朝方に書いた記事について、Twitterで少し補足したが改めてしっかりと書きたい。 takashi-kogure.hatenablog.com 新卒と中途、コンサルタントになるためにどちらが良いのかという議論は良くされる。 これは以前にも少しブログ内で書いた。(「戦略コンサルタ…

30歳前後でコンサルタントに転職して生き延びるために必要なこと

先日、Twitterで書いたことに絡んで。 同感。中途は出来れば社会人3年以内、かつ、(名目上の職位は別として)アナリスト教育をしっかりと受けられる立場で入ることが必要だと感じている。基礎からしっかりと層を積み重ね、固めて行かないと、早晩崩れる。 h…