プロフェッショナリズムを追求する旅

戦略コンサルタントという理解し難い職を通じて感じるところ等々、徒然に書いて行きます

キャリア/仕事術

古典名著を読む意味

このような状況の中でゴールデンウィークに突入すると、時間的に余裕が生まれる(と言うか持て余す)人も少なくないと思う。 このように、ある程度纏まった時間が有り、かつ、他に魅力的な選択肢を取れないような状況は、古典名著を読むのに最適な時だと思う…

「専門家」となるための要件

先日書いた下記の記事に絡むこと。 takashi-kogure.hatenablog.com 色々と書いたが、若手のうちに転じることを考えると、正直、どの道を進んでも大差無いとは思っている。 3年や5年程度コンサルファームで勤務したとしても、本当の意味での経営や戦略に関す…

PEファンドに転じるステップとしてコンサルは適しているのか

コンサルで学んだ上で、将来的にPEファンドに進みたい、という相談を受けた。 このような人は少なくないと感じる。コンサルの次のステップとしてPEファンドを選ぶ人も居るので、そのようなパスは確かに有る。 しかし、PEファンドに転じるステップとしてコン…

リモートワークではコミュニケーションに意図的な「無駄」が必要

今年の新卒社員が入社して半月が経つが、果たしてどれだけの新卒社員がしっかりと「社会人」としてのスタートを切れたのだろうか・・・と考えてしまうこの環境。 コンサルファームでもリモートワーク前提になっている所が多いと思うが、これは新卒(に限らず…

専門分野は先に宣言してから作る

コンサルタントとしてそれなりの期間を過ごしていると、ある程度「得意分野」と言えるようなものが見えて来る。 とは言え、これがそのまま自分の「専門分野」として武器になるかと言えば、そうではない場合も多い。 特に「戦略コンサルタント」は、かなり意…

コンサルタントの競争における前提要素と差別化要素

朝方に書いた記事について、Twitterで少し補足したが改めてしっかりと書きたい。 takashi-kogure.hatenablog.com 新卒と中途、コンサルタントになるためにどちらが良いのかという議論は良くされる。 これは以前にも少しブログ内で書いた。(「戦略コンサルタ…

30歳前後でコンサルタントに転職して生き延びるために必要なこと

先日、Twitterで書いたことに絡んで。 同感。中途は出来れば社会人3年以内、かつ、(名目上の職位は別として)アナリスト教育をしっかりと受けられる立場で入ることが必要だと感じている。基礎からしっかりと層を積み重ね、固めて行かないと、早晩崩れる。 h…

早くに昇進することの是非

育成の話をする際に議論をするポイントになり易いのが「早くに昇進することが良いのか否か」ということ。 この場合、例えば目安4年の職位に対して3年で上がる(1年スキップする)、というようなものではなく、2年、場合によっては1年で上げることが良いのか…

マネジャーになるまでにすべきこと

コンサルタントのキャリアの中で、一つの大きな転換点がマネジャー昇進だと思う。 ファームに属していていれば「コンサルタントをやっています」と言えるわけだが、本当の意味でのコンサルタントとしての勝負はマネジャー昇進によって始まると考えている。 …

「痛い目」に遭う経験も必要

優秀と評される人が、あるタイミングで大きく躓く経験をすることは多い。 結構多いのが、入社直後に「非常に優秀」と言われたスタッフが、アソシエイト辺りで完全に伸び悩み、そのままアウトするケース。それまで「躓く」もしくは「挫折」という経験をしたこ…

受けている指導の有難みなど分かるはずがない

昨日、Twitterで書いたことに絡んで。 私も昔は徹底的に赤入れしてましたが、「他の人は何も言わないのに小暮さんだけが私の作った議事録に文句を付ける。これは嫌がらせだ」と言われて以来、最初の1回以外は、本人から頼まれ、かつ、期待できる相手以外はや…

育成の観点から見た議事録を作成する意味

Twitterで議事録に関して書いたら反響が大きい。 議事録作成は入社後すぐ、徹底的に赤入れして貰うべき。日本語作文の基本なので、ここで矯正されないとスライド等全てで質が上がらない。能力の高いコンサルは若い頃に徹底した訓練をされているはず。とは言…

「『壁の乗り越え方』の見付け方」を身に付けることが必要

これはコンサルタントに限らない話だと思うが、若手のうちに身に付けなければならない最大のものは「『壁の乗り越え方』の見付け方」だと思う。 恐らく社会人になると、様々な知識・スキルを習得しなければならないはず。コンサルタントに関しては特にこの点…

二流の奴が一流の人と真っ向から闘っても勝てるわけがない

取り敢えず、タイトルを煽る感じにしてみたが、私の一つのポリシーというか闘い方の前提のようなもの。 特に戦略系ファームの場合、極めて頭が良く、コミュニケーション能力も高い人間が集まっている。謂わば「一流」の人。基本的にはこの中での闘いになる。…

「土台」が出来て初めて価値を出す勝負に臨める

昨日書いた記事に絡んで。 takashi-kogure.hatenablog.com 資質の面で大きな問題が有るわけではないのに、早々に脱落する若手というのが一定数居る。過去に数多く見て来た。 この人達に共通することを考えると、「基本を疎かにしている」という点に尽きると…

働く場所を選ぶ際には自分の判断軸で選んだ方が良い

採用面接の際などに強く感じるのは、コンサルタントに応募して来る人のかなり多くが応募する先を間違っている、ということ。 資質もしくは志向、それぞれの面で「進むべき道はコンサルタントではない」と感じることが多い。 その理由は コンサルタントという…

成長に必要な外的要素

成長する上で、自身の意識・行動は当然不可欠だが、同時に外的要素/環境も重要だと考えている。やはり、成長できる環境というのは有る。 何が必要なのか。大きく3点だと思う。 目指す姿を体現している「本物」 課題を的確に指摘してくれる「コーチ」 切磋琢…

現状に不満を持ち、将来を過信する

よくスタッフへの評価面談の際などに伝えている言葉。 「現状に不満を持ち、将来を過信することが必要」 それは何となく、自分自身に言い聞かせているようにも思う。 人は現状に満足をしてしまった時に成長が止まると思っている。また、将来に対する過信が無…

ある時期からは案件の選り好みも必要

Twitterで書いた下記の点についての補足。 本当に駆け出しの頃は選り好みすべきでないと思っている。全てが自分の糧になる。しかし、若い頃は幅を広げることも大切だし、明確に「違う」と思うことは断った方が良い。優秀な人ほど何も言わなければ都合良く使…

若いうちに営業を経験した方が良い

若いうちに経験した方が良いこと。 別に「旅」とか言いたいわけではない。 (旅は若いうちになるべく経験した方が良いと思うが、今回のテーマではない) 昨日、このようなことをTwitterで書いた。これに絡んで。 私は大学時代の飲食店のバイトで叩き込まれた…

休みの日の過ごし方で他人と差が付く

成長する人としない人。昔からこの点については色々と考えている。 かなり大きな差が付くのは、休みの日の過ごし方だと思う。 特に若いうちは、休みの日を相当意識的に過ごした方が良い。これが他人とのかなりの差に繋がると思う。 週末であれば「土日の2日…

自分の課題を直視することから成長は始まる

成長スピードが速い人と遅い人。これはかなりはっきりと分かれる。 この差が何で生まれるのかを考えると、勿論資質の部分も大きいのだが、それ以上に「自分の課題」に対して正面から向き合っているか否か、こちらも大きいと考える。 正確に言えば、資質は有…

仕事の場では役者になろう

見た感じでどうにも自信が無さそうに見える人が居る。 これは2つのパターンが有って、日頃から自信が無さそうな場合と、日頃はそんなに気にならないが顧客の前に出た時に自信が無さそうに見える場合。 いずれにせよ、少なくともコンサルタントという仕事をす…

「プロフェッショナル」とは何なのか

戦略コンサルタントは「プロフェッショナル」であると私自身は考えており、プロフェッショナルであることを追求していきたいと思っている。 では、そもそも「プロフェッショナル」とは何なのか? この言葉は色々な場面で色々な意味を持って使われている。「…

人事考課とソーシャルでの発言は自分のことを棚に上げた方が良い

私のブログやtwitterに対する考え方。 twitterもブログも、その時に考えたことを記録しているだけで、時間が経ったら全く違うことを書いていることも有ります。考えが変化しないのは成長していないことと考えているので朝令暮改上等です。また、「こうすべき…

数字は比較で意味を持つ

今日は余裕が有るので、書斎で雑務を片付けながらテレビをかけていた。 各局同じような感じで、「新型コロナウィルスの感染者が2万人超え、死者も400名超」ということで何だか大騒ぎしている。 まだ対処法の無いウィルスなので感染拡大に対して気を付けない…

「知っているけど情報が古い」は「知らない」よりも危ない

意思決定をする際の前提となる情報。 これらについては「知らない」ままで進めるのも問題だが、「知っているけど古い」という方が遥かに危険だと思う。 しかし、実際にはこういった状態で意思決定をしているケースが結構多いと思う。 「現場を知り尽くしてい…

若手のうちは質より量

自分自身の現在を考えると、結構「楽」をできていると思う。 勿論、日々の仕事では色々と考えに詰まって苦悩したり、プレッシャーを受けたりということは多いけれども、それはこの仕事を続ける限りは避けられないもの。むしろ、それらが有るから楽しい、とい…

「仕事」と「労働」

今日、顧客社内で幾人かの中堅社員の方に色々とお話を伺う機会が有り、その中で「仕事のやりがい」という話題が出た。 この顧客は非常に安定している(客観的に見て将来性について懐疑的な部分は有るが、少なくとも社員の方々は安定していると認識している)…