プロフェッショナリズムを追求する旅

戦略コンサルタントという理解し難い職を通じて感じるところ等々、徒然に書いて行きます

コンサルタントが早めに読んでおいた方が良い本

 

日中に、下記のようなブログを書いた。

takashi-kogure.hatenablog.com

 

当初、もう数冊を並べて書こうと思っていたのだが、途中で止めた。「入社前に」と考えると、やはり、コンサルタントの仕事に関する本を読むよりも他のことに時間を使う方が良いと思う。

その中で思考についてだけは「立ち返る場所」という意味合いが有るので、案件に追われる前に読む必要が有ると思い、1冊だけ取り上げた。

 

とは言え、それ以外の本についても、コンサルタントになる人は読むなら早めに読んだ方が良いと思うので、お勧めしたい本をここに書いておく。

 

プロフェッショナルとして追求すべき姿についての示唆が多い一冊。

私自身、戦略系ファームでマネジャーとして案件を一通り回せるようになったものの、パートナー昇進を見据えた時に当時のパートナーと比較して「何かが決定的に足りない」と感じ、悩んでいた時期に読み、色々と考えた本。

 

プロフェッショナル原論 (ちくま新書)

プロフェッショナル原論 (ちくま新書)

 

一流の戦略コンサルタントが書いた本なので、「コンサルタント」という仕事に即したプロフェッショナルというものを考えるのに適した本。

コンサルタントは、本来のプロフェッショナルと実はやや性質が異なる。

(参考)「『プロフェッショナル』とは何なのか」

そのため、コンサルタントになるのであれば一度、この本は読んでおいた方が良いと思う。

 

益源―経営は必ずここに帰る

益源―経営は必ずここに帰る

  • 作者:大和 信春
  • 出版社/メーカー: エンジェルプレス
  • 発売日: 2004/04
  • メディア: 単行本
 

この本は絶版になっている(中古も数が出回っていない)ということ、また、やや「宗教的」な印象を受けるということもあり、これまでスタッフなどにもあまり勧めてこなかった。しかし、この本は素晴らしいと思うので、やはり入れておきたい。

経営理論でも手法でもなく、企業経営における大原則のようなものがまとめられた一冊。薄いのでサクッと読めるが、じっくりと読むと味わい深い。

マネジャー以下を見ていると「複雑に考え過ぎる」と感じることが多いが、考えるべきことは実は非常にシンプルな場合が多い。この本を読んでも直接的に(特に若手の)コンサルタントとしての仕事の質が高まるとは到底思えないが、「シンプルに考える」ために必要な要素がまとめられていると思う。

 

 

日本語作文術 (中公新書)

日本語作文術 (中公新書)

 

文章作成に関する本。

戦略コンサルタントにとっては、「自分が言いたいことを、自分が意図した通りに的確に相手に理解させる」ことは絶対不可欠な要素。そのためにも日本語での文章作成のスキルを高めることが必要なのだが、この点で今まで私が読んだ中では(圧倒的に)最高の一冊。

特に第一章の「短文道場」はコンサルタントとして必読とも感じる。

 

 

この本はビジュアルも含めた表現に関する本。資料作成全般に有益。

経験が浅くても、資料を見て、それが「分かり易い」のか「分かり辛い」のかは分かるはず。しかし、実際に分かり易い資料を作るためには、「なぜ分かり辛いのか」、「分かり易くするために何が必要なのか」を説明できるようになる必要が有る。

(言い換えると、資料のレビューで「見せ方」についてのレビューをする際には、ここの2点をしっかりと示すことが必要)

そのための勉強になる。

 

 

取り敢えず以上。ご参考までに。