若手のうちは質より量
自分自身の現在を考えると、結構「楽」をできていると思う。
勿論、日々の仕事では色々と考えに詰まって苦悩したり、プレッシャーを受けたりということは多いけれども、それはこの仕事を続ける限りは避けられないもの。むしろ、それらが有るから楽しい、という性質のものだと思う。
「楽」というのは、仕事の本質以外の部分を効率的にこなすことができる、という意味で。
この要因を考えると、若手時代に(今の時代からすると有り得ない位に)無茶苦茶な量をこなしていたことが大きいと思う。
締め切りに追われながら膨大な作業を行い、並行して猛烈に勉強する。だけどアウトプットを出してもマネジャー以上から瞬殺される・・・。そんな日々。
とにかく「作業に追われ続ける」、「考える暇が有ったら手を動かす」位の感覚で、ずっと走り続けていた。
質と量といった議論がされたりするけれど、若手のうちは量の勝負だと思っている。
まずは量をこなすことで、基本となる「型」を身に付けることと「スピード」を身に付けること。
基本の「型」が身に付いていない状態では、何をやっても上達しない。スポーツが典型だと思うが、恐らくどのような領域でも同様。そしてこの「型」を身に付けるためには、基本動作の反復練習(量の積み上げ)しかない。
また、単に「型」が身に付くだけでなく、仕事においては基本的には必ず期限が存在するので「スピード」も不可欠。
スピードは「慣れ」が大きい。
ずっと追われて膨大な量をこなしているうちに、ふと、周りの時間の流れ方が変わるように感じる瞬間が有る。それまで目の前のことしか見えなかったのが、ある日突然「あれ?流れがゆっくりになって周りが見える」というようになる。
自分が「限界」と感じる量の1.5倍位を常に抱えている位のストレッチを掛け続けることが、スピードを高める上では有効だと思う。
とにかく、ここまでは量の勝負。
コンサルだとイメージとしては2年目位まで。
質を高める、もしくは効率を上げる、といったことは、一定レベルに達した後に初めて意識すべきもの。
徹底的に量をこなせば、一定レベルまでは質も高まるし、効率も上がる。
それに、最初から質を高めようとしたりしても、経験量が無いうちにできることはたかが知れている。
どの領域でも「型」を身に付けるための反復練習は退屈なもの。
更に、それらをスピードを高めるためのストレッチをかけた状態でこなして行くのは辛いもの。
けれども、ここを疎かにせずに徹底することが、その後の楽な生活に繋がると思う。